プライマリケアにおける救急疾患の落とし穴

プライマリケアにおける救急疾患の落とし穴

プライマリケアにおける救急疾患の落とし穴

2019年2月23日(土)福井大学救急科総合診療部教授の林寛之先生の講演「プライマリケアにおける救急疾患の落とし穴」を拝聴してきました。印象の残ったコメントを掲載いたします。

 

医療訴訟は2-3年後、忘れた頃にやって来る。歩いてくる患者が急に重症になる確率:0.2-0.7%

 

見逃されやすい疾患

頭痛:くも膜下出血、髄膜炎胸痛:心筋梗塞、大動脈解離、肺塞栓腹痛:虫垂炎、異所性妊娠、腹部大動脈瘤、腸重積敗血症Arch Intern Med 170:1015-1021, 2010Acad Emerg Med 17:553-560, 2010

 

心筋梗塞

 

Killer Disease

外傷大動脈解離くも膜下出血絞扼性腸閉塞急性喉頭蓋炎日本救急医学会雑誌 24:847-56, 2013

 

頭痛

 

敗血症

quick SOFA (qSOFA)感染症に対する制御不能な宿主反応によって引き起こされた生命を脅かすような臓器傷害以下の2点以上@呼吸数 22回/分以上A精神状態の変化 GCS (Glasgow Coma Scale) 13以下B収縮期血圧 100mmHg以下

 

老いた呆けた→高齢者における敗血症などの感染症のサイン

お:嘔吐い:息が荒い、息切れた:立てない(転びやすい、全身倦怠感)呆けた:意識障害、せん妄(せん妄の原因としては感染症、薬剤が多い)

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