後藤内科医院、リウマチ科、内科

関節リウマチの治療

関節リウマチの治療

当院では、できる限り、下記の関節リウマチ診療ガイドライン2014(一般社団法人日本リウマチ学会作成)にしたがって、関節リウマチの治療を行っていきます。

 

治療目標

臨床症状の改善のみならず、関節破壊の抑制を介して長期予後の改善、特に身体機能障害の防止と生命予後の改善を目指す。

 

治療方針

1.関節炎をできるだけ速やかに鎮静化させて寛解に導入し、寛解を長期間維持する。
2.合併病態の適切な管理と薬剤の適正使用によって有害事象の発現を予防あるいは低減し、もしも生じた場合に適切に対応する。
3.関節破壊に起因する機能障害を生じた場合には、適切な外科的処置を検討する。
4.最新の医療情報の習得に努め、日常診療に最大限適用する。
5.治療法の選択には患者と情報を共有し、協働的意思決定(shared decision making)を行う。

 

治療原則

1.関節リウマチ診療は最善のケアを目指すものであり、患者とリウマチ医の協働的意思決定に基づく。
2.リウマチ専門医は関節リウマチ患者のケアを行うスペシャリストである。
3.関節リウマチ治療は個人的、社会的、医療費的に大きな負担を生ずるものであり、リウマチ専門医はこれらすべてを勘案して治療に当たらなければならない。

 

抗リウマチ薬の分類について

 2014年より抗リウマチ薬(DMARDs)の新分類が提唱されている。まず、化学合成された抗リウマチ薬であるSynthetic DMARDs(sDMARDs)と生物学的製剤であるBiological DMARDs(bDMARDs)の2種類に大別されている。更にSynthetic DMARDs(sDMARDs)は従来からあるメトトレキサート、サラゾスルファピリジン、ブシラミンなどのConventional synthetic DMARDs(csDMARDs)とJAK阻害剤であるトファシチニブなどのTargeted synthetic DMARDs(tsDMARDs)に分類され、Biological DMARDs(bDMARDs)もインフリキシマブ、エタネルセプトなどBiological originator DMARDs(boDMARDs)とBS-インフリキシマブなどのBiosimilar DMARDs(bsDMARDs)に分類されている。

 

推奨(Recommendation)

1.csDMARDs(従来型抗リウマチ薬)の治療は、診断が下ればできるだけ早く始めるべきである。
2.すべての患者において、寛解あるいは低疾患活動性を目指して治療すべきである。
3.高疾患活動性の患者では、患者評価を頻回(1〜3か月ごと)に行うべきである。もし治療開始後3か月以内に改善が見られない場合、または6か月以内に治療目標が達成できない場合は治療を再考すべきである。
4.メトトレキサート(MTX)は、活動性関節リウマチ患者に対する最初の治療手段の1つに含めるべきである。
5.MTXが禁忌であるか、早期に使えなくなった場合は、サラゾスルファピリジンなど他のcsDMARDs(従来型抗リウマチ薬)を最初の治療手段の1つに含めるべきである。ただし、レフルノミドは日本人における副作用発現のリスクを十分に勘案し、慎重に投与する。
6.DMARD未使用の患者では、ステロイド使用の有無にかかわらず、csDMARDs(従来型抗リウマチ薬)を単剤で開始すべきである。有効性が得られない場合は他のcsDMARDs(従来型抗リウマチ薬)を追加して併用療法を考慮する。
7.低用量ステロイドは、1つまたはそれ以上のcsDMARDs(従来型抗リウマチ薬)と併用していれば、最初の治療手段の1つとして治療開始後6か月までは考慮すべきである。ただし臨床的に可能な限り早期に減量すべきである。
8.最初のcsDMARDs(従来型抗リウマチ薬)治療により治療目標が達成できない場合、予後不良因子がなければ他のcsDMARDs(従来型抗リウマチ薬)への変更を考慮し、予後不良因子があれぱbDMARD(生物学的製剤)の追加併用を考慮すべきである。
9.MTX単独または他のcsDMARDs(従来型抗リウマチ薬)による治療戦略で十分な効果が得られない患者に対しては、ステロイドの有無にかかわらず、bDMARDs(生物学的製剤)(TNF阻害薬、アバタセプト、トシリズマブ)をMTXとともに開始すべきである。
10.最初のbDMARD(生物学的製剤)が奏功しない場合は、他のbDMARD(生物学的製剤)を使うべきである。最初のTNF阻害剤が奏功しない場合は、別のTNF阻害薬または作用機序の異なるbDMARD(生物学的製剤)を使ってもよい。
11.トファシチニブはbDMARD(生物学的製剤)治療が奏功しない場合の選択肢としてもよい。
12.bDMARD(生物学的製剤)投与中の患者でステロイドを減量後も寛解が維持できていれぱ、特にcsDMARDs(従来型抗リウマチ薬)併用例の場合にはbDMARD(生物学的製剤)の減量を考慮できる。
13.長期間寛解が維持できれば、患者と医師の意思共有の上でcsDMARDs(従来型抗リウマチ薬)投与量を慎重に減量することを考慮してよい。
14.治療を再考する場合に、疾患活動性以外の要素、構造的破壊の進行、合併症、安全性にかかわる問題なども考慮すべきである。

 

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