後藤内科医院、リウマチ科、内科

ゼルヤンツカレッジ in Tokyo 2018

ゼルヤンツカレッジ in Tokyo 2018

 2018年3月17日(土) ゼルヤンツカレッジ in Tokyo 2018に参加し、以下の講演を聴いてきました。印象に残ったコメントを記載します。

 

ゼルヤンツ錠特定使用成績調査(全例調査)中間報告 

和歌山県立医科大学 リウマチ・膠原病科学講座 藤井 隆夫先生

 
 感染症、悪性腫瘍、間質性肺炎の発生に要注意。
  重篤な感染症の発症はゼルヤンツ投与後、1年以内が多い。
  帯状疱疹は日本人、韓国人で多く発症している。ただ、帯状疱疹治癒後にはゼルヤンツの再開は問題ない。
  帯状疱疹について、患者によく周知しておく必要あり。
  悪性腫瘍に関しては、今の所ゼルヤンツ投与にて増加するという報告はないが、注意は必要。
  投与前、投与中に悪性腫瘍に関して、どこまで調べるか?
  今の所、各医療機関ごとに別々の基準でやっているのが現状である。少なくとも「がん検診」は受けてもらうべきである。

 

 リンパ増殖性疾患発生後、ゼルヤンツとMTX、両方中止すべきか、MTXのみでよいか?
  全例調査の中ではMTX中止のみで、リンパ増殖性疾患が改善した例があるが、今の所どちらが良いか判断は難しい。

 

 間質性肺炎はMTX併用例がほとんどのため、MTXによる間質性肺炎なのか、ゼルヤンツ単独で間質性肺炎が起こるのかはまだ不明である。

 

 ゼルヤンツは低分子化合物であるため、クラリスロマイシン等など薬物相互作用がある。特に高齢者では薬剤投与量が多いので、薬物相互作用によるゼルヤンツの作用増強・副作用発現に要注意である。

 

トファシチニブを臨床でどのように使用するか

佐世保中央病院 リウマチ膠原病センター 植木 幸孝先生

 
 自験例のみならず熊本等との共同研究症例について報告されていた。
  ゼルヤンツの効果発現は早い。2週間で症状改善することが多い。
  ゼルヤンツは1種類のサイトカインだけではなく、マルチターゲットでサイトカインの発現を抑制する。
  MTX非併用でも有効。
  薬剤のon/offがしやすい。
  高齢者では5mgから開始することもある。
  有害事象は生物学的製剤と同程度。

 

 バリシチニブが発売されてから、JAK阻害剤処方に対する抵抗が少なくなり、以前より>トファシチニブの処方例数が増えた。

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